公開直前ではありますが、今回「魔大陸の傭兵王」で
出来た事、出来なった事を振り返ってみたいと思います。

お客様の期待感を上げる事、下げる事、色々ございますが
もう、正直に書くことがコンテンツみたいになっておりますので
よろしければお付き合いくださいませ。

1:発案当初のアイデアを実現できた。

初代「傭兵王」は、「トレーディングカードゲームと
ラインディフェンスを融合させる」というコンセプトだったのですが、
カードゲームとしての複雑さを持ち込む事はほとんど出来ませんでした。

「魔大陸」では個々のユニットが特別な「スキル」を持っている事
一部のユニットに「種族間特効」が存在している事など、
カードゲームとしての側面が大幅に強化されています。

さらに「種族間特効」を実装した副産物として
「兵種間特効」も実装可能になり、これにより
「騎兵はメイジに強い」といった兵種間の関係がよりハッキリしました。

結果、本当に面白いゲームになりました
テストプレイを重ねた今でも面白いと感じるぐらいですから相当です。

2.周回要素の取り込みは、あまり上手く出来なかった。

ひさしAppさんの勉強会に参加して、強く感銘を受けたのは
以前にブログにも書いた通りです。

数十万ダウンロードのヒットを狙うのではなく、
数万ダウンロードで、お客様に長く遊んでもらう事で
お金を稼くという方向転換。

それにより取り入れたのが周回要素です。
放置系ゲームに良くあるアレを真似したわけです。

タワーディフェンスと周回要素を取り入れた前例はあまり聞きません。
フットワーク軽く挑戦出来る事は、インディーズゲーム作家としての
特権
でもあります。

しかしながら、ほとんど操作のいらない放置系ゲームに対して
一つ一つの戦いに、ある程度精神力の必要な「魔大陸」では
周回にかかる精神コストが多くなり、端的に言うとめんどくさい
「オートプレイ」や「3倍速」、「軍備による強化」など、
思いつくことで、出来る事はやりましたが、
それでも作業感は残っています。

結局、周回要素は「必須ではなく、時間や課金で回避できる
時間や意欲が潤沢にある人はガンガン周回して稼げる」
という形に落ち着きました。周回は必須ではなく、
稼ぎたい人は周回してガンガン稼いでねというスタイルです。

作業ゲーが好きなお客様は楽しめるかとおもいます!

3.課金ガシャを無料でいっぱい回せる。

これは前々回の最後の方にブログで書いた事で、
動画広告を観れば、じゃんじゃんダイアが貰えてガシャが回せるという
一般企業だと実現が難しそうなバランスに挑むというアイデアです。

これについては、しっかり実現できました!

賛否あるかと思いますが、くたずみんは基本的にガシャ遊びを
「楽しいモノ」「良いモノ」と捕えています。

普段お小遣いが少ない方たちにも、
そういう遊びを潤沢に提供したいという思いを
「制作側の食い扶持が2人」という、
そもそも一般企業と比べて圧倒的に低コストな体質であるという事と、
「動画広告」によるマネタイズで実現する事ができました。

4.デバッグは2人で頑張るぐらいしかできなかった

初代「傭兵王」と比べて、「魔大陸」は比較にならないぐらい複雑な構造物です。
しかし、ボランティアのデバッグチームを組織するという事に想いが至らず
「チーム犬も歩けば」の2人(&友達数名)が一生懸命頑張る、で出来る範囲の
デバッグしか出来ませんでした。

特に今回は課金を実装しているので、課金したお客様のデータが破損する
といったようなバグがあったら
…という恐怖がつねに付きまとっています。

リリース時は課金を停止して、致命的なバグがないか様子を見てから課金可能にする
といったアイデアに数日前に気づいたという低落なのですが、
それをするとなると、また実装し、デバッグし、サブミットし…

正直、もう気力が無いのです。

何かあったら、真摯に謝って返金対応に応じるという事で
今回は腹をくくる事にしました。

ここらあたり、次回以降は、なんとかうまく出来ないかと考えています。
というか、なんとかしないと不安で心がつぶれる…

以上、発表一週間前の作家の心情を余すところなくお伝えいたしました。

良くも悪くも市場に無いものになっております。
ありきたりなものにはなっておりません。
ご期待ください!